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浦和3-1G大阪
今年の浦和は面白いかもしれない、そんな予感がしたゲームだった。昨シーズンはドリブルのウェイトが高く、個人で打開するプレーのほうが目立っていたが、チーム全体としてパスを志向するように変化しつつあると感じた。そしてパス回しのテンポがいいから、個人で打開するプレーも生きていて、攻撃のバリエーションが増えるという効果が出ていたように思う。

実は小野とポンテが並ぶことによる攻撃の停滞を心配していた。しかし、このゲームに関してはまったくの杞憂だった。どちらかがFWに近いポジションをとりつつ、ワシントンと絡みながらゴールを狙う姿勢も感じられた。ジーコは、アメリカ戦でこのような姿をイメージしていたのでは?そんなことを想像しながら見ていた。このゲームだけを見て、小野が戻ってきた効果というのは時期尚早だけど、何らかの影響を与えはじめているのかもしれない。

一方のG大阪、大きな戦力上積みがあった浦和がチームとして攻撃の形が見えていたのに対して微妙だった。サイド、中盤の底から飛び出すといい形が出来ていたが、攻撃の中心選手が抜けたことにより、開幕間近のこの時期になっても未だ目指すスタイルを模索中のように感じられた。

とくにボールの収まりどころが1つ減ったマイナス面が大きそうだ。マグノは前線でキープしてためるよりは、ボールを簡単にはたきたいタイプ。アラウージョ、フェルナンジーニョの2人が攻撃している間に自然にラインを押し上げて分厚く攻撃できた昨シーズンからは、かなりのスタイル変更が必要になるのかもしれない。
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by heppoko_zephyr | 2006-02-25 00:00 | Jリーグとか
日本6-0インド
今回のオリンピックで一番はまったのがカーリング。多分にビジュアル的なものもあるのだけど、なんといっても天国と地獄をいったりきたりのスリリングな展開にしびれた。そして刻々と変化する過酷な状況の下で、選手たちが懸命に戦ってくる姿が画面を通して伝わってくる。そんな姿が心地よく、日を重ねるごとに引きずり込まれしまい、結局すべてのゲームを見てしまった。

サッカーでも同じで戦う選手が好きだ。もちろん表に出てくる選手もそうでない人もいるが、自分的には、インド戦でいえば巻と長谷部だった。巻が前線からの献身的なチェイシングで日本に流れを呼び込み、長谷部も積極的に動きともすれば硬直的になりがちな中盤にリズムをもたらす。この2人からは代表に残るんだという強い意志と気迫を感じることができたから。

そんな2人がチームを活性化したのかどうか(もちろん他の要素もあるに違いないけれど)、内容的にもアメリカ戦の立場がそっくり入れ替わったかの様で、結果も日本の圧勝。アジア相手には常にこれくらいのパフォーマンスを見せて欲しいのである。

さて気になった記事。
川淵キャプテン酷評(報知)

日本サッカー協会の川淵三郎キャプテン(69)は試合後「相手を探してのパスが多すぎる。もっと思い切ったプレーがほしい。けが人が出なかったことだけが救いだな」と前半チャンスを外しまくった日本代表を酷評した。試合中には珍しくスタンドからブーイングも起こったがキャプテンは「僕だってしたかった。つまらないパスミスやたるんだプレーにはもっとたくさんしてほしい。ジーコもこたえるだろう」とサポーターと同じ不がいない気持ちで試合を観戦していたと語った。

 「シュートを打つにも全部とめて打ってるから相手に全部読まれてる」とダイレクトプレーの少なさに不満そう。さらに久保についても「90分やったことが収穫。今日みたいに守備もしないでいいFWなら誰だってやってて楽しい」とばっさり。

他のスポーツ紙が伝えていないので紙面通りの発言かどうかはわからないけど、内容はジーコ就任以来ずっと言われ続けてきたこと。名前があがった選手の問題ではなくチームとして解決すべきことで、今になってこういうことを言うくらいなら「なぜ監督を・・・」と思わずにはいられない(笑)

このゲーム、日本は圧倒的にボールを支配していた。にもかかわらず個々の局面ではフォローが少なく孤立するほうが多かった。ジーコのチーム作りはブラジルテンポのゆったりとしたもので、テクニックのある選手をより重要視した起用をしている。もちろん最後は個人のアイデアやテクニックで打開することになるのだけど、守備組織がきっちり整った強豪相手にインド戦のようなパフォーマンスが期待できるだろうか。ある程度まで組織で崩す動きがないと、結局は少ないチャンスを生かすだけのフットボールになってしまうことを恐れてしまう。

守備についてもFWだけを責めてよいものかという疑問はある。あたりまえのことだけどFWは中盤以降が守備をしやすようにチェイシングしパスコースを限定し、後ろの選手はFWが効果的なプレッシャーをかけれるようにパスコースを切ったりマークに入る。今の代表は行き当たりばったりの守備で、そんな基本的なことをおろそかにしているように映ってしまう。

よく今の代表にはベースとなる守備戦術がない趣旨の感想を書いてきた。テクニック重視の選手選考の弊害と言わないまでも、攻守の切り替えがスムースでないのは守備組織を構築する以前の問題だと感じざるを得ない。単に自分の好みだけど、モチベーション高く献身的なプレーをした選手に次のチャンスはあるのだろうか・・・。
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by heppoko_zephyr | 2006-02-23 00:00 | 日本代表
日本2-0フィンランド
日本は、スペースがあればある程度やれるのはわかっている。問題はウクライナやアメリカのように前からガツガツと潰しにきた場合で、その点でフィンランドはあまりに物足りなく、高さだけで仮想クロアチアやオーストラリアと言っていいものかと・・・。

ただWC本番で相手にリードを許して引かれる状況は考えられるわけで、そんな状況を想像しつつ見ていた(もちろんプレッシャーは比べ物にならないほどきつく、今日のように自由にさせてくれるとは思わないけれど)。

日本はサイドを崩そうとしていたがなかなか有効なクロスが上がらない。最終ラインまでボールを下げてスペースを作るのは一つの方法だけど、ボール回しにスピード感が不足気味でクロスが上がった時にはしっかり中央を固めた相手にはね返される。途中から低く早いボールを入れていたが、全体としてはいわゆるクロスをあげさせられているようにも感じた。

確かにボールを支配しているから両サイドに加えて中盤の底から小野、福西がいい形で押し上げ、時には最終ラインからも中澤が攻撃参加していた。しかしシュートで攻撃を終われないのがじれったい。もちろんスペースの限られた状況で相手を崩すことは簡単ではないけれど、終わってみればシュートは1桁?

アジア予選でも似たようなシーンを多々見てきたのだけど、それはレベルの高いWC本番では相手にとってカウンターの絶好のシチュエーションではないのかなと・・・。今日は攻守の切り替えも早く高い位置からプレッシャーをかけていたので、セットプレー以外にそれほど危険を感じなかったけれど。

確かにスコア上も内容的にも快勝だった。しかしサッカーでは去年のキリンカップのようなことも往々にして起こりうる。フィンランドの内容を考慮すると、もう何点か必然性のあるゴールが欲しかった。ゴールという仕上げの部分に不安を感じ、それほど素直に喜べないゲームだったのだ。
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by heppoko_zephyr | 2006-02-18 00:00 | 日本代表
フィンランド戦を前に
まず長谷部を長い時間プレーさせて欲しいと思う。アメリカ戦のパフォーマンスはよかったが、もう攻めるしかない局面でやることがはっきりしていた。そして相手の運動量が落ちてきた時間帯でもあり、比較的自由にプレーできた面がある。しかし層の厚い中盤の底に食い込むためには、守備面の連携が欠かせない。緊迫した状況でどの程度バランスを保ちつつ攻撃面で特徴を発揮できるか見てみたい。

同じことは阿部についても言える。ジーコは守備固めで起用したり、中盤の底に1枚残ることが多いなど、彼の守備面を評価しているように思える。しかし低い位置からのボールの散らしと攻め上がりも彼の特徴であり、そして相手のエースを殺すマークに長けた選手。本当はもう一つ後ろで宮本にはないリベロ的な役割を期待したいのだけど・・・。

そして巻。たまにとても鮮やかなゴールを決めてくれる選手だけど、得点能力はそれほど期待していない。それよりターゲットとしてのつぶれ役やスペースへ走り出して起点となる動きのほうがまだ期待できるように思う。残念ながらエリア内のスペースメーキングの動きは、後ろからの攻め上がりが少ない代表ではほとんど機能しているとは言えないが、スピードのあるFWとコンビを組めばもっと生きてくるだろうにと思う。

あえて当落線上とも言いがたいこれら3選手の名前をあげたのは、アメリカ戦で出来が良かったこともあるが、どうしてもメンバー固定の弊害を感じてしまうから。ジーコは戦術に選手を当てはめるというよりは選手ありきの傾向が強い監督なので、優先度の高い選手がいて当然だろうし、いわゆる序列があることも理解できる。そしてそれらの選手を最大限に生かそうとこの時期になってもシステム面で試行錯誤を繰り返しているのだろう。

しかしWCで戦うため、より高いレベルへ飛躍するためには新しい可能性を探ることは不可欠で、競争原理は必須のものであるはずだ。現状がそこそこのレベルで満足している集団になっているように感じてしまうのは自分だけなのだろうか?
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by heppoko_zephyr | 2006-02-17 00:00 | 日本代表
日本2-3アメリカ
ジーコ自身がアンゴラ戦の時に言っていた「高い位置でプレッシャーをかけてボールを奪ってからの早い攻撃」の一つの姿をアメリカにしてやられた感じ。02WCの頃からアメリカのサッカーは注目していたけれど、この日は機能美さえ感じる素晴らしいものだった。

アメリカは、高い位置から素早い寄せでプレスをかけてボールを奪い、サイドに展開、サイドを意識させた後で中央を突破したりと目指す形がはっきりしていた。

派手なプレーはない。アメフトのように合理的で過度にシステマティクかもしれない。けれど、チームとして攻守にはっきりとした意図が感じられ、一つの形を持っているチームの強みがあり、日本が失ってしまった「組織的な守備」や「連動性」という言葉を思い出す。

とくにボール保持者の周囲の選手の忠実なサポートとフリーランというある意味基本ともいえる動きが出来ている。だから複数のパスコースができ、スペースが連続して生まれ、ボールが動き、トライアングルも美しく前へ前へと動いていく。パスを出してお終いという選手が多い日本とはこの点で実に対照的だった。

流れの中でボックス内にどんどん人が入ってくるアメリカと、FWにまかせて遠巻きに眺めている日本。日本は意識して入っていかないのかもしれないが、その前段階で決定的に違うものがある。

そんなアメリカを前にしてマークがずれてプレスがかからない日本は防戦一方。コースを消すのが精一杯で、ボールを奪うどころか簡単に突破を許してしまう。「ボールの奪いどころ」という以前からの課題は未だ解決できていないようだ。

3-6-1というのは流れの中で3-4-3にもなるのだから、一度大きく蹴って、前から3枚でプレスをかける選択肢もあってよいと感じたが、そもそもボールを奪うタイプの選手がピッチに入っていない。

それと2シャドーの位置にウィング的な役割ができる選手が欲しい。中央に寄りたがるパサー2人を並べてしまっては攻撃も機能しずらい面があるが、受身に回ったことで悪い面が目立っていたのかなと。まあこのゲームはシステム以前の問題が多すぎたけど・・・。

ただ中田英、中村がいても苦戦はまぬがれなかったと想像する。ボールを動かせないDFは決まったように中田英にボールを預け、そして中村を経由する。ウクライナのように2人にプレッシャーをかけ、自陣から遠い位置に下げてしまえばゴールを許す懸念も少ない。対処しやすい日本の単調な攻撃と、運良くあげたゴールを必死に守る姿が思い浮かぶ。

さしたる根拠はないが、おそらく個人の技術レベルは日本の方が上だったとは思う。しかし流れの中で「的確なポジショニング」をとることにより、アメリカのようなサッカーができるのだ。そして日本は、「ボールを動かすための最低限の運動量」にも達していないから、強いプレスを受けると途端に苦戦してしまう。

Jリーグ創設時に比べて、全体的な技術レベルは高くなっていることは間違いない。ただあの頃はオフトが代表監督だったこともあり、日本全体に「トライアングル」という意識が高く、どのチームもボールを動かすために選手は走っていたように感じる。

個の能力を前面に押し出すサッカーもいいけれど、世界的には日本はまだまだそんなレベルに達していないと思う。やはり「豊富な運動量とクイックネスを武器に前線からのプレスと速攻をベース」にチームとして戦うべきなのかなと。と同時に世界のトップリーグでプレーする選手が少ない日本の限界を感じたゲームだった。
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by heppoko_zephyr | 2006-02-15 00:00 | 日本代表