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半日置いて
こういう結果もありえると思っていたはずなのに、悔しいさが残っている。まるでマスメディアの五分に戦ったかとようなダイジェスト編集と根拠のない希望的観測が、さらに苛立たせてくれる(笑)
ほとんどこれまで書いてきたことの繰り返しだけど、残しておく。

まったく走れていなかった。スペースを見つける動きも、作る動きもない。スペースがあってもぐずぐずしているうちに、埋められてしまう。とてもパスワークを生命線としているチームに見えなかった。BBCに38℃とあったが、条件は相手も同じ。Ozのほうがはるかに気持ちが入っていた。なによりこれが残念。

所属しているリーグのレベルや激しさが、プレーに現れていたように思う。Ozの先発は、プレミア7人(1部リーグ1人)、セリエ2人、エールディビジ・スイス各1人で、交替選手もプレミア、ブンデス、リーガが各1人。WCでのパフォーマンスが即、自分の価値に跳ね返ってくる環境にいる選手たちの気迫は凄まじかった。
それと個々のテクニックだけに注目すれば日本の選手のレベルは高いが、Jリーグにない激しいプレッシャーの下では値切られてしまった。身体能力はもちろんのこと、世界のサッカーの潮流を考慮すれば、日本はフィジカルの要素をもう少し重要視してもよいのでは。走れていれば、もう少し違っただろうけど。

Ozが3トップ気味に来ることは予測されていたが、対策は万全ではなかった。高さは仕方ない面もあるが、あれだけポストプレーを許すことがありえない。Ozが相次いで前線の選手を投入してからは混乱に拍車がかかり、エリア付近でもコースを消すのに精一杯でプレッシャーがかからない。あれだけラインを下げられて自由にボールを回されると、やられないほうがおかしい。やはり攻守のバランスの悪い選手が多すぎる。

まあ実際には試合時間の大半を日本がリードしていた。ゲームをコントロールしていたのは日本だという見解もあるだろう。しかし日本はカウンター戦術に磨きをかけたチームでなければ、それは目指していたサッカーの姿ではない。追加点のチャンスを幾度かふいにしたが、日本のFWの力を考えれば運頼みの面も覚悟しないとw。ジーコは攻撃的な選手を好んで並べていたが、受身に回った際の弱点がもろに現れていたように感じた。

それで、そういうチームの選手に自由を与えすぎると歪が大きくなりすぎるのかなと。流動的なポジションチェンジから後方の選手の攻め上がりは日本の有効な攻撃手段だが、代わりに残る選手の守備意識が低かったり、守備能力が低ければ必要以上のリスクを負ってしまう。
たとえ前線の選手であっても、トップ下がサイドに流れれば中央が空くわけでカウンターのリスクがある。そのスペースを埋めようとすれば中盤の底やサイドがなんらかのフォローをするわけで、どこのスペースを消すかという問題がある。毎回シュートを打って攻撃を終われれば問題ないのだけど(笑)

そんなことばかり考えているとチャレンジ出来なくなってしまうが、例えばチェコなんかの組織的な動き方を見ていると、やっぱり日本のチームバランスは悪いし、意思統一も図られていない。
そしてそれが如実に現れたのが、同点に追いつかれた後の数分間だったかなと。1stラウンド突破を考えればバランスを崩してでも攻める場面だったかもしれないが、勝ちを強烈に意識した選手と守備の選手の差が、中央にぽっかりと空いたスペースを作り出したと思えて仕方ない。

最後になるが、選手交代が裏目に出たと思う。小野の投入は前線の枚数を減らし、機能していなかったプレスがさらに消えた。日本の交代に乗じるように前線にいきのいい選手を送り込み、さらに圧力を強めたOz。結果論だが、小野を使うなら中村と交代、後ろを厚くするなら稲本や遠藤、中田浩の投入ではなかったか。ボールの出どころを抑えるのであれば巻も選択肢。そしてせっかく裏に大きなスペースがあったのに、玉田を呼んだ意味がない。坪井の負傷がなければ…、もっと早い時間に追いつかれていれば…とタラレバは尽きないが、少しは展開も変わっていだことだろう。

1stラウンド突破には勝つしかなくなった日本だが、おそらくクロアチアもOzの戦い方を参考にしてくる。次も苦戦は必至。ポジティブに期待するなら、日本の選手構成なら、そんな状況でこそいいゲームをしてくれるに違いない。もう失うものはもうなにもないことだし。

#BBCマッチレポート(BBC)
by heppoko_zephyr | 2006-06-13 00:00 | 日本代表


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